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石破 茂 です。

 水曜日の党首討論、聞いているうちになんともいえない虚しさがこみ上げてきました。
 テレビの画面で部分的にしかご覧になれない皆様には、あの異様さが今ひとつ伝わりにくかったかもしれませんが、実際間近で見ていると、今の日本政治の現状に対する恐怖やおぞましさがありありと感じられました。

 こんな人が日本の総理なのか。
 出鱈目かつ無責任極まりない答弁にパチパチと拍手している民主党議員は一体どうなっているのか。
 有権者の多くに「Anyone but LDP(自民党以外なら誰でもいい)」という気分を与えてこんな政権の出現を招いてしまった我々の責任は、誠に重いどころか、敢えて言えば万死に値すると痛感したことでした。

 「私は愚かな総理かもしれない」との言葉には、また謙虚を装うポーズが始まったのかと思いましたが、それを「愚直」という肯定的な言葉にすりかえて答弁を展開し始めたのを聞いて、なんという不誠実で狡猾な総理かと憤りに震えました。
 「昨年の12月に現行案(辺野古沿岸埋立て案)に決めておけばどんなに楽だったか。しかしそれで一時的に日米関係が良くなったように見えても、(結局それは完成せず)かえって日米の信頼を損なうことになる。」
 この答弁は一体何なのでしょう。
 よく考えもせず、経緯についてもほとんど理解しないままに、選挙の際「国外、最低でも県外」などと勝手に口走って沖縄県民の期待を自ら煽っておきながら、「どんなに楽だったか」などとどうして言えるのか。
 「公約違反!」と罵られるのがそんなに楽なことでしょうか。そして「現行案では結局完成しない」などと、何を根拠に言うのでしょうか。何故完成しないのかも全く説明しないまま、現行案を否定した自分を正当化するこの卑劣さは、断じて許しがたいものです。

 「沖縄海兵隊は日本防衛のために必要なことは承知している」と発言したものの、総理は日米安全保障条約第6条をまだ理解していないと言わざるを得ません。
 「日本国の安全に寄与し、ならびに極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため、アメリカ合衆国はその陸軍、空軍及び海軍(註:海兵隊を含む)が日本国において施設及び区域を使用することを許される」。
 アメリカ軍は日本のためだけに居るのではありません。
 その緊急展開能力をもって、極東にいる米国人を救出し、紛争を初期の段階で極小化することも、彼らに与えられた大きなミッションであり、これにより抑止力が維持されているのです。
 そのことが全く理解できていないからこのような答弁になり、米国から全く相手にされない結果となるのです。

 「(有罪判決の出た)勝場元秘書とは、解雇した後、全く連絡をとっていない。完全に独立した個人の話で、証人喚問を働きかけるつもりはない」
 総理には、彼に連絡する手段もないのでしょうか。勝場氏は、いったい何の罪に問われて有罪判決が下されたのでしょう。すべて総理のためにやったことであり、それを個人の責めに帰すとは、血の通った人間、政治に大きな責任を有する人間が言うことでしょうか。

 「個人のプライバシーに関わる資料を国会に提出したことは過去にもない。検察が判断して結果を出したのだから資料は提出しない」
 今まで提出すると言ってきたのは何だったのでしょう。母親から受け取った金を一体何に使ったのか、それが問題の核心ではないですか。プライバシーの秘匿が政治の信頼より優るとでも言うのでしょうか。

 このように悪罵の限りを尽くすのは本意ではありませんし、決して楽しいことでもありません。
 しかし、いくらなんでも酷すぎる。
 我々はこのような総理を一日も早く退陣させるべく、全力を尽くすことを誓います。

 舛添議員の離党について、特にコメントはありません。
 逸材であるだけに、その行動は不可思議であり、顔ぶれを見ると「我々は政策を同じくする者の集団だ!」などと言われてもほとんど説得力をもたないようにも思われ、ご本人のためにも非常に良くなかったという一語に尽きます。

 土曜、日曜は久々に講演やテレビ出演もなく、中学生の国会見学の挨拶と地元日程で東京~地元を往復します。
 皆様、よい週末を。